(9)がんばってきた目とこれからも仲良く

アイフレイルについて

フレイルとは「加齢に伴い心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下することによって、健康障害に陥りやすい状態」をいい、いわゆる「虚弱」です。適切な介入(治療や予防)や支援によって戻る可能性のある状態ともいわれています。

身体では加齢に伴い筋肉量が減少し、筋力が低下することがフレイルの原因となります。コロナ禍で外出や運動を控える生活ではさらに進行しやすく、転倒、骨折の危険も増加します。

また、オーラルフレイルは、口にまつわるフレイルです。食物のかみ砕き、飲み込み(嚥下)が衰え栄養を十分にとれなくなったり、のどにつまったり、食物が気管の方へはいって誤嚥性肺炎という命にかかわる状態になる場合もあります。口まわりの筋肉や歯の状態も関係します。

さて、アイフレイルとは、加齢による目の機能低下です。目のせいで転倒、骨折の危険が増したり、読書や運転、スポーツ、趣味、社会活動などを楽しめなくなったりすることがないよう対策が必要です。早めの治療で大事に至らずにすみます。

スマホをお持ちの方は、左のQRコードを読み取ると、アイフレイルの説明をみたり、実際にご自分でチェックすることができます。もしもチェックが2つ以上ある場合は、眼科で相談してみましょう。

アイフレイルチェック

□ 目が疲れやすくなった
□ 夕方になると見えにくくなることがある
□ 新聞や本を長時間見ることが少なくなった
□ 食事の時にテーブルを汚すことがある
□ 眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
□ まぶしく感じやすい
□ まばたきしないとはっきり見えないことがある
□ まっすぐの線が波打って見えることがある
□ 段差や階段が危ないと感じたことがある
□ 信号や道路標識を見落としたことがある

チェック項目に2つ以上当てはまる方は要注意!

健生病院 眼科 西内 貴子医師