(8)顔に痛いぶつぶつが…

眼部帯状疱疹とは?

皆さんは子どものころに水ぼうそうにかかったことがありますか?これは水痘・帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルスの仲間)の感染です。保育施設や学校などの集団生活の場で感染が広がりやすく、子どもがかかりやすいものです。

発熱とともに、かゆくて、赤い水ぶくれができますが、かさぶたになって治り、子どもでは軽症です。(大人ではじめてかかると大変ですが)

一度感染すると免疫ができるので、再び感染することはほぼありません。が、水ぼうそうが治った後もこのウイルスは体の神経節という場所に潜み、加齢や疲労、ストレスによる免疫力の低下をきっかけに再び活動を始めると帯状疱疹がでます。体の片方の脇腹や臀部、顔面などに帯状に発疹がでます。発熱や頭痛を伴うこともあります。

50歳以上で増え、80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。  顔の感覚を司る三叉神経にひそんでいたものが、活動しはじめると、とくに第1枝(顔面の頭やまぶたにきている神経)領域では、片側の頭、おでこ、目の周り、鼻の先にもぶつぶつ(発疹)がでます。

症状

まず、ぴりぴり刺すような痛みやかゆみがあり、おかしいなあと思っていると、数日して赤い水ぶくれがたくさんでます。その後ただれてから次第にかさぶたになります。発疹があらわれる前には、診断がつきにくいですが、ぶつぶつがではじめると診断は容易です。

最盛期には、四谷怪談のお岩さんのようになり、目があかないくらいはれることもあります。鼻の先にまで発疹が出た場合は、目自体にも影響する危険サインです。視力低下や目を動かす筋肉にも波及する可能性があるので眼科の診察が必要です。耳周囲にも及ぶと、耳なりやめまい、難聴、顔面神経の麻痺もきたします。目が閉じなくなったり、顔がゆがんでしまうこともあります。

治療

診断がついたら、できるだけ早く治療を開始します。まずは抗ウイルス薬や鎮痛剤で1週間ほど治療します。2~3週間でぶつぶつは枯れていき、徐々に皮膚の赤味が消えていきます。ただれたところにばい菌がはいらないように軟膏をぬることもあります。

高齢者ほど症状も長引き、治ったあともぴりぴりした痛みが長く残る、帯状疱疹後神経痛という後遺症がでやすいです。

発症予防のワクチンがあります。完全にふせぐものではありませんが、症状が軽く済む可能性があるといわれているので、一考でしょう。また日ごろの体調管理や安静、栄養バランスのとれた食事、適度の運動も大切です。

健生病院 眼科 西内 貴子医師