整形外科手術について
当科の手術件数はここ数年増加傾向であり、2022年度では年間400件、2023年度では417件でした。内訳ではおよそ半数が「骨卒中」の手術です。骨卒中とは、脊椎の圧迫骨折及び大腿骨近位部骨折を差します。
骨卒中は年々患者数が増加しており、高齢化社会においてはもはや日常に遭遇するCommon Diseaseではありますが、対処法を誤ると生命予後をも悪化させうる危険な骨折です。
当科では特に骨卒中に対する早期手術治療を心掛けており、骨折による臥床期間をできる限り短くすることで、患者さまの社会復帰あるいは家庭復帰の手助けを行っております。残りの半数は待機手術が行われており、脊椎手術、人工関節手術、日帰り手術などがよく行われております。抗リウマチ薬の進歩により手術になる方は減少しましたが、古くから関節リウマチの患者さまを見てきたこともあり、現在でもリウマチにより関節変形に対する手術(頚椎、肩、肘、手関節、手指、股関節、膝関節、足関節、足趾)も行っております。
徳島健生病院 整形外科副科長 鎌田 光洋